グラスウールの
不燃性
2.火に対するグラスウールの特性
グラスウールは、ガラスを主原料としているため、高温で溶けることはあっても燃え上がることはありません。
床・壁・天井に使用されている断熱材が可燃性であるか不燃性であるかによって、万一の火災時の安全性は大きく変わります。めったにないこととはいえ、自分では気をつけていても、隣家や周辺の火災による延焼や、大地震の際の二次災害として発生する火災は避けることはできません。下の図は、隣家で火災が発生した場合、壁の中の断熱材がどのような影響を受けるかをシミュレーションした結果です。出荷からわずか30分で800℃を超える高熱にさらされてしまう外壁。たとえ類焼(ほかの所から出火したもらい火で焼けること)は防げたとしても、中の断熱材が溶けたり、変形すれば、性能は劣化してしまいます。
【出典】硝子繊維協会、『断熱さん一家の家づくりがグラスウールなワケ』
3種類の発泡プラスチック系断熱材と燃焼状態を比較してみました。発泡プラスチック系は、大量の黒煙を上げて燃え上がるもの、シアン系の有毒ガスを発生させるものもありましたが、グラスウールはまったく燃えませんでした。実際に起きた火災事故でも、このような有毒ガスによる死傷者が出たケースもあり、建材の耐火性能には十分注意が必要です。
【出典】硝子繊維協会、『断熱さん一家の家づくりがグラスウールなワケ』