ガラス繊維は、文字どおりガラスでできた糸や綿。ガラスのよさに加えて、さらにすぐれた性質をもっています。
そのつくり方は、高熱で融かしたガラスに棒を突っ込んで、急いで引き上げると、細い糸ができることはご存知ですね。ガラス繊維の原理はそれと全く同じで、速く引っぱるほど細い糸になります。また、融けたガラスを遠心力で吹きとばせば、綿状になります。
ガラス繊維は非常に古い時代から知られていました。例えば、オリエント時代。ガラスつぼのまわりに、ガラスの糸をまきつけ、ま
だ固まらないうちに櫛などで文様をつけた工芸品が数多く見られます。この技法はサラセン時代にも受け継がれ、かなり広く普及し
ました。
現代のガラス繊維は、もちろん大規模なプラントによって、短時間で大量に生産されます。その繊維の直径は、ミクロン単位(1000分の1mm)単位の太さです。ガラス繊維は、大きく分けると、短繊維(グラスウール)、長繊維(グラスファイバー)に分かれ、それぞれの性質に応じて広く使われています。
まず外見上の違いはと言えば、短繊維(グラスウール)は綿状、長繊維(グラスファイバー)は糸状なのが特徴です。もちろんつくり方もかなり違います。簡単にいえば、短繊維(グラスウール)は加熱して融けたガラスを遠心力で吹きとばして綿状にしたもの、長繊維(グラスファイバー)は融けたガラスを高速巻取り機で巻き取った長い糸状にしたものです。
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