家づくりと住まい方のヒント

結露対策


結露には、「表面結露」と「内部結露」のふたつがあります。


01|表面結露とは?

外気に直接触れている窓ガラス面や暖かい空気が行き渡りにくい部屋の隅などによく見られますが、これは窓表面の温度、室内側壁表面の温度が、室内空気の露点温度より低いために生じるものです。

▶︎ 表面結露の防止策【結露しにくい家の設計・施工】

表面結露の防止には、断熱構造化が最も効果的です。窓面や壁面の表面温度が露点温度以下にならないような断熱設計、断熱施工に留意する必要があります。結露は温度の低いところに発生しやすいので、室内の温度差をなるべく小さく抑えるよう、壁、床、天井、開口部など各部位を十分断熱しましょう。

02|内部結露とは?

防湿が不十分、または断熱に隙間があるなどの理由で室内の水蒸気が壁の中に浸入し結露することを「内部結露」といいます。内部結露は壁などの構造内部で発生するため発見が遅れる場合が多く、被害が大きくなると建物の腐朽の原因となるので注意が必要です。

▶︎ 内部結露の防止策【結露しにくい家の設計・施工】

内部結露対策の基本は、防湿と、湿気排出にあります。防湿とは、水蒸気が壁内や小屋裏、床下に入らないように、天井・壁・床内の室内側に防湿層を設けることです。湿気排出とは、小屋裏・壁内・床下全体をできるだけ乾燥状態に保つため、外気から浸入した湿気や室内から漏れた水蒸気をすみやかに排出することです。

(1)防湿

室内の水蒸気が壁内に入らないように室内側に防湿層を設けます。防湿層付きのグラスウール断熱材の場合、プラスチックフィルムなどの透湿抵抗※の大きい材料が防湿材として片面に貼り付け加工されています。その防湿層の耳を確実に室内側の柱、間柱の見付け面にステープル留めします。また、施工中に防湿層が破れたりした場合は、テープ等で修復することも必要です。

※ 透湿抵抗(単位:m²・s・mmHg/g)・・・・ 湿気の通しにくさを表します。数値が大きければ大きいほ ど、湿気を通しにくいということになります。

(2)湿気排出

上記の防湿対応で、水蒸気の構造内部への浸入はほぼ阻止
できますが、万一水蒸気が浸入しても外へ排出されるよう
な構造であればより安全です。硝子繊維協会では、通気層
工法をお薦めしています。
外壁の外気側に厚さ18mm以上の通気層を設け、構造内部
に浸入した水蒸気を排出します。尚この工法では、通気層
に入った外気や雨水が壁内に入り込まないように防風材を
取り付けてください。

▶︎ 上手な住まい方

室温を必要以上に上げないこと、また湿度を極端に上げないことに留意してください。室温は20℃程度、湿度は60%を超えないように配慮します。普通の住まい方なら問題ありませんが、開放型の石油ストーブは灯油が燃える際に水と炭酸ガスを大量に排出しますので、外部強制排出型(FF型)の暖房方式を採用する方が結露防止に有効です。
また、ストーブの上にやかんを置いたり、周りで洗濯ものを干したりすると、結露の大きな原因となるので気を付けて下さい。炊事中や入浴時など大量に水蒸気が発生する場合には、こまめに、そして十分に換気するよう心がけてください。熱交換型換気扇などによる換気方法で計画的に湿気を排出するのも良い方法です。
このような換気による除湿策は、観葉植物や熱帯魚の飼育などの趣味を楽しむ場合にも効果的です。

01

節電対策

02

結露対策

03

夏の暑さ対策

04

断熱施工


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