グラスウール(短繊維)の特長/断熱性

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グラスウールの断熱性能

グラスウールの断熱性能に大きく影響するのは密度と繊維の太さです。
密度が増えるに従いグラスウール中の空気室がより細分化されるので、断熱性能が良くなります。
(※密度とは1m3当りの重量kgのことです)
また、グラスウールの密度が同じでも、繊維の太さによっても断熱性能が変わります。繊維の太さが細くなると同じ密度でも繊維の
本数が増える為、グラスウール中の空気室がより細分化され断熱性能が高くなります。通常のグラスウールの繊維の太さは平均7~8
μm程度ですが、高性能グラスウールと呼ばれる製品では平均4~5μm程度です。

密度と熱伝導率の関係

通常のグラスウール高性能グラスウール

住宅用グラスウール断熱材の断熱性能
グラスウール保温材の断熱性能
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断熱性能は熱抵抗値が重要

断熱材の断熱性能は熱伝導率(λ)で表します。熱伝導率は"熱の伝わりやすさ"を表す値で、その値が小さいほど熱が伝わりにくい
(=断熱性能が良い)材料といえます。しかし、熱伝導率は断熱材の厚さが1mにおける値のため、実際の断熱材の断熱性能を評価するには不都合があります。 実際の断熱性能の評価には、断熱材の厚さも考慮した熱抵抗値(R値)を使うのが便利です。
熱抵抗値は「厚み÷熱伝導率」の計算で求められ、その値が大きいほど熱が伝わりにくい(=断熱性能が良い)材料ということにな
ります。
断熱材を選ぶ場合、異なる素材・異なる厚みの製品が販売されていますが、製品それぞれの断熱性能を正確に比較するためには、熱
抵抗値で比較するべきです。熱伝導率だけで比較すると発泡プラスチック系断熱材は性能が良いと思ってしまいますが、実際に使用
される製品の熱抵抗値で比較すると必ずしも発泡プラスチック系断熱材の断熱性能が高いというわけではありません。

他素材の断熱材との比較

また、断熱材の選択にあたっては経済性も考慮すべきでしょう。
高い性能を持ち、かつ低コストの製品がコストパフォーマンスに優れた製品と言えます。コストパフォーマンスを比較するひとつの
方法として「断熱性能当たりの価格」という指標があります。断熱材の価格をその性能(熱抵抗値)で割ることで算出され、この値
が小さければ小さいほどコストパフォーマンスに優れた断熱材であると言えます。発泡プラスチック系とグラスウール断熱材のコス
トパフォーマンスを比較すると、グラスウールの方が経済性に優れた断熱材であることがお分かりいただけると思います。

断熱性能当たり価格指標比較

※断熱性能当たりの価格を【設計価格÷熱抵抗値】で算出し、一定の断熱性能を実現するためのコストを
  計算し、グラスウールの値を100としたときの他素材との比較です。

出典:硝子繊維協会調査

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